異文化間教育学会 オンライン読書会

著者と語ろうの会

異文化間教育学会では、異文化間教育学会の会員が出版した著書/訳書について共に語る会として、オンライン輪読会を開催してきました。2022年11月から名称を輪読会から読書会に改め、オンライン読書会「著者と語ろうの会」として実施しています。オンライン読書会「著者と語ろうの会」は、毎回1冊の本をテキストに定め、著者と読者が自由に語り合う相互のフィードバックの場です。
異文化間教育の実践と研究に関心を持つみなさんでテキストを読み合い、対話を通して異文化間教育研究が持つ可能性を広げ深めていくことを目的としています。関心を共有するみなさんと著者を交えて研究交流する貴重な機会です。学会員以外の方も、みあんさま、どうぞふるってご参加ください。

オンライン輪読会のスケジュール

異文化間教育学会の会員で、ご自身の著書についての企画を希望される方は
こちらのフォームからお申し込みください。ただし、次の点を本企画にお申し込み基準としてください。
(1)宗教や政治に関する勧誘や一方的な見解でないもの
(2)異文化間教育の趣旨に合う内容であること
(3)参加者が手にしにくい高額な(購入障壁が高い)本でないこと

2020年11月28日(土)10:00-12:00

第1弾は、「海外で学ぶ子どもの教育」です。日本人学校、補習授業校の協働実践についての報告です。海外の子どもの教育だけではなく、異文化間教育の研究テーマが本書にたくさん盛り込まれています。本書の著者4人も参加します。一緒にこれからの教育について考えてみませんか?

2020年12月26日(土)10:00-12:00

第2弾は、ロイス・ホルツマンの「知らない」のパフォーマンスが未来を創るー知識偏重社会への警鐘」です。ヴィゴツキーの流れからの概念として遊び(Play)と学び、共生について一緒に考えていきましょう!さらに専門的に学びたい方には、関連図書として「遊ぶヴィゴツキー」「革命のヴィゴツキー」があります。

2021年1月23日(土) 10:00-12:00

第3弾は、歴史学、社会学、人類学、言語教育など専門の異なる執筆者による「クリティカル日本学ー協働学習を通して『日本』のステレオタイプを学びほぐす」です。授業で日本をどう取り上げるのか、是非活発な議論を!

2021年2月27日(土)
10:00-12:00

第4弾は、「海外留学支援論:グローバル人材育成のために」です。外国人留学生の受け入れ(inbound)だけが留学問題だとされたのも今は昔。本書で扱うのは日本人学生の海外派遣(outbound)です。海外留学の歴史や理念、グローバル人材という用語が登場した背景やメディア報道、さらには留学政策の変遷やその現状についてなどなど。広く留学に関心のある方々、是非語り合いましょう!

2021年3月13日(土)
10:00-12:00

第5弾は「小さな主語で語る香港デモ」です。香港デモとそれによる社会の極性化・あらゆる社会空間の政治化を様々な立場の14人がどのように体験したかを描いた書籍です。執筆者は、編著者の石井とコミュニケーションを進めながら、その体験とそれに対する考え、またその考えがどのように構築されたのか(生い立ち・周囲の影響)を詳細に記述しました。クラファンによる出版です。

2021年12月11日(土)
10:00-12:00

第6弾は、「日本語教師の専門性を考える」です。多様化する日本語教育環境の中で問われている日本語教師の専門性について考察します。これまで固定的にとらえられてきた「専門性」を問い直し、理念・方法・フィールドが一貫性をもっと連動する「三位一体モデル」を提案します。また、多様なフィールドにおいて、実践者たちが地震の理念とフィールドと方法の3者の関係を意識しつつ実践を振り返ることで、専門性のありようをさぐっていきます。

2022年2月12日(土)
10:00-12:00

第7弾では、「新グローバル時代に望む日本の教育ー多文化社会を考える比較教育学の視座」です。教育の「国際化」の必要性が長く指摘されながら、なぜ教育の現実が変わっていかないのでしょうか。多様化が進む日本の教育と現状を比較教育学研究の知見を交えて検討・分析した本書をともに読み合い、今後の教育のビジョンを考えていければと思います。

2022年2月26日(土)
10:00-12:00

第8弾では、「人種」「民族」をどう教えるのかー創られた概念の解体をめざして」を取り上げます。「人種」「民族」という社会的に創られた概念は、実体化され差別や偏見を生んでいます。「人種」「民族」を問う意義、教育の場における「人種」「民族」の意識のありよう、日本と諸外国における教育実践と今後の方向性など、本書をもとに考えていきましょう。

2022年6月18日(土)
10:00-12:00

第9弾は「グアム育ちの日本人」のエスノグラフィーです。本書はグアムと日本での10年にわたる調査に基づき、海外で生まれ育つ第二世のライフコースを「日本をめぐる経験」に着目して描き出したものです。「グアム育ちの日本人」たちの多様な声に耳を傾けることを通じて、越境する子ども・若者の経験を理解する視点や方法についてざっくばらんに議論できると嬉しいです。

2022年7月23日(土)
10:00-12:00

第10弾は、『多様性が拓く学びのデザインーー主体的・対話的に他者と学ぶ教養教育の理論と実践』です。本書は、以下の2つを目的としています:「他者」との協同的な学習が推奨される教育現場で、いかに効果的な学習を促し、学習者の自律と社会的な共生を促すことができるのか。アクティブラーニングなどの実践から「多様性」が拓く学習の可能性を検討し、大学での教養教育デザインを最高する。本輪読会では、執筆に関わった各章のメンバーが集まり、概要を説明した後、効果的な学習について、参加される皆様と意見交換をしたいと思っております。

2022年9月3日(土)
10:00-12:00

第11弾は『国際移動の教育言語人類学ートランスナショナルな在米「日本人」高校生のアイデンティティ』です。本書は、日本ではあまり馴染みがない教育人類学及び言語人類学の立場から、アメリカで学ぶ「日本人」高校生らが「ジャプ」「FOB]「帰国」といったラベルをめぐり、日々どのように言葉や空間を介したやりとりをしているかを描いたものです。特に各章で切り込む角度を変え、時空間と多様な声の変化に着目しています。輪読会では、移動する子ども達のアイデンティティや居場所を研究するには、どういった角度からアプローチすることができるのか、みなさんと一緒に議論ができればと思います。

2023年1月21日(土)
10:00-12:00

オンライン読書会第4回目は『外国人の子どもへの学習支援』です。多様な言語文化背景をもつ子どもたち(本書では「外国人の子ども」と呼んでいる)が特別な配慮対象の児童生徒として注目され、『発達障害支援・特別支援教育ナビ』シリーズ(金子書房)の一冊として刊行されたものです。外国人の子どもの学習支援の基礎、学校教育現場・地域支援現場の取り組み、関連領域の専門家の論考で構成されています。


2023年3月25日(土)
10:00-12:00

オンライン読書会第5回目は、『多様性を再考する マジョリティに向けた多文化教育』です。『多様性を最高する:マジョリティに向けた多文化教育』は、応用言語各社や教育学者、心理学者や地域研究専門家の集まりによって執筆されました。従来のマイノリティ教育や多文化共生関連の議論は、マイノリティ側に求められる変化に焦点を当てて語られてきましたが、本書はマジョリティの変容を必須として書かれています。日本社会や日本人の「当たり前」とされる概念を可視化、認識し、疑義を呈することでより良い多文化共生の形が見えてくるかと思います。本読書会では、皆様とさまざまな視点から本件に関して模索できたら幸いです。

主催:異文化間教育学会

企画委員会

  • m.kishi.labo@gmail.com(明治大学 岸磨貴子)
  • 東京都中野区中野4-21-1 明治大学中野キャンパス 岸 磨貴子研究室